『岑品民宿(Gen Products B&B)』
九份には、100軒以上もの民宿があり、立地やオーナーの個性、雰囲気など、その形態はさまざま。前回は「九份老街」バス停からも近く、清潔&フレンドリーな『 不厭晴民宿(Sunshine B&B) 』をご紹介しましたが、今回は少し違った視点で選んでみたいと思います。
人によって宿を決める基準は千差万別ですが、一般的には下記のような条件ではないかと思います。
★ 買物や食事をするのに便利
★ 駅に近いなど、アクセスのいい
★ 清潔、おしゃれ、雰囲気のいい
★ リーズナブル、コストパフォーマンスがいい
★ スタッフが親切
この中で今回は「買物や食事をするのに便利」に焦点をあて、選んでみました。
オープンは2年前。路地の奥で発見した家族経営の民宿
山すそにある九份という街は、クネクネ道と坂、細かい路地などが多く、初めて訪れる人にとっては「迷子」になりやすい。普通の街のように十字路があって東西南北で切られているような道は皆無といっても過言ではありません。分かりやすいのは、メイン観光スポットの老街がある「基山路」。ここにはお店がズラリと並び、ほぼ道なりに進んでいけば大丈夫。とは言っても「基山路」にも途中には小さな路地や階段などがあり、お店の名前だけが唯一のランドマークとなります。
そのランドマークが多い老街沿いに入ってみました。まず老街入口(セブンイレブンの横)から200mほど入った左角にあるカフェ「九重町」は、老舗民宿でもあります。女主人も日本語OKだから安心して利用できますが、ここはあえてスルーして、あまり知られていない、穴場的宿を探してみることに。

その「九重町」の左側には小さな路地があり、向かいのお店の前にはちょっと“お下品な(笑)”な看板が。その左の壁に、「縁憶民宿」、「岑品民宿」、「多桑的店」、「途中青年旅舎」など数軒の民宿の看板が貼ってあります。この奥を探索してみることにしました。左側の白い泡のようなデザインのお店を通り過ぎ、1つめの階段を数段上がって、矢印に導かれるようにさらに2つめの階段を上がる。右側に行くと広場のようなスペースが。それを挟んで、さらに3つめの階段を登ったところに、オレンジの壁面が見えた。ようやく1軒目の民宿『岑品民宿』が出現。雰囲気がよさそうだったので覗いてみた。



ガラス張りのドアを開けると、オーナーらしきオジさん(林さん)が出てきて、案内をしてくれました。小さいフロントの奥にこぢんまりとしたリビング空間。聞いてみると、林さんは九份出身だそうで、この民宿を始めたのは2年前のこと。自宅にしていた建物を客室に改装したそうです。息子さんも手伝っていて、家族経営のアットホームな宿でした。ローカルっぽい雰囲気と、林さんも気さくで優しい。なんかホッとする感じ。これは1発目から当たり物件に遭遇かも!
さっそくお部屋見学をお願いすると、快く承諾してくださいました。

コンパクトにまとまっていて友達同士やカップルにおすすめ
部屋は全部で4室のみ。カテゴリーは、ダブルベッドルーム(1〜2人用)2室、2ベッドルーム(2~4人用)1室、フローリングに3組の布団が敷けるファミリールーム(2〜5人用)1室の3種類。
この日は空き部屋が少なく、空いていたダブルベッドルームのひとつを見せてもらいました。窓からはもちろん海の景色が見えますが、残念ながらテラスはありません。全室にフラットテレビ、エアコンが入っています。ゆったり、とまではいきませんが、2名での利用なら十分の広さです。

気になったのは、シャワールームとトイレが同室にあり、しかも狭いこと。このパターンは決して珍しくはないのですが、シャワーを浴びるとトイレがビチャビチャになるのが、私的にはちょっとイヤです。シャワーは固定のヒマワリタイプとハンディタイプの2種類。お湯の出は問題なし。客室内には簡易クローゼット、清潔なタオル、ドライヤーなど、ベーシックなものは、すべてそろっています。




食事やショッピングは徒歩数分の老街ですませられますし、朝食もついている。路地から階段をいくつか上り、最初はちょっと迷子になりそうですが、一度来てしまえば大丈夫。オーナー一家は日本語はできませんが、「外国人とは英語の応対でだいたい意思疎通はできている」とのこと。九份ではよくある規模の家庭的な宿です。
親切にご案内してくれた林さん。この彼とご家族のホスピタリティのよさも、利用客の高評価につながっていると感じたし、部屋も清潔でよかったので、今回紹介しようと決めました。
九份の宿探索はまだまだ続く予定なので、次回もご期待ください!
【ホテルデータ】
岑品民宿(Gen Products B&B)
住所:新北市瑞芳區烏勢巷81号
TEL: 02-24960081
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【ホテルへの行き方】
老街入口から約200mほど商店街を進む。左角に「九重町」が見えたら、路地を左折。『岑品民宿』の看板に沿って、いくつか階段を上がる。路地に入ってから徒歩約3〜4分、老街入口から徒歩約7分。
【岑品民宿(Gen Products B&B)の予約】
【九?の行き方】
台北市内から九?へはバスで行くのが一般的だが、台鐵台北駅から列車で瑞芳駅まで行き、そこからバスで九?までというルートもある。バスの方が乗り換えもなく、直行で行けるのでおすすめ。バス:MRT忠孝復興駅2番東側出口(復興南路一段側)を出て、右にある「捷運忠孝復興站」のバス停から『基隆客運1062番』の金瓜石行きバスに乗車。料金は『九?老街』まで片道98元。所要時間は約1時間10分程度。
注)九?・金瓜石行きバス停は、2017年4月1日からは、MRT忠孝復興駅2番東側出口に移転しています。(基隆客運ホームページ)
台北のバスはおつりが出ないので、小銭を事前に用意するように。悠遊カードなら割引もあり、おつりの心配もないのでこちらがおすすめ。
MRT忠孝復興駅出口周辺やバス停周辺には、タクシーの運転手が勧誘してくることもある。妖しいタクシーもいるので要注意を。
列車:台鐵台北駅から瑞芳駅まで。料金は片道49元(普通列車)、59元(?光號)、76元(自強號)。瑞芳駅から825番、788番「金瓜石」行きバス利用で、バス停「九?老街(舊道)」まで片道15元。
●?バス停位置MAP
●?台鐵時刻・料金表HP(日本語)