台北市バスの概要と乗り方が分かれば、いよいよ実践編です。まずはビギナー向けの路線『忠孝新幹線』のバス旅ルポからスタート!
【バス旅DATA】
路線:光華巴士・忠孝新幹線/臺北車站(忠孝)- 捷運南港展覽館站(經貿二)
乗車ルート・運賃:臺北車站(忠孝)→ 捷運後山埤站 15元/1回
所要時間:半日(観光時間含む)
※運航時間・運賃・路線は変更される場合があります。
【バス旅ポイント】
①台北のメインストリートをまんべんなく見て回れる。
②地下に下りなくていい分、MRTより使いやすい!
③次の目的地によっては、MRT路線に乗換えも可。
⇒ 台北市バスの概要
市内の雰囲気と土地カンがつかめる
台北駅前から忠孝東路を一段から六段までひたすら一直線に走るルートは、その名も「忠孝新幹線(ツォンシャオシンカンシェン)」。MRT板南線とほぼ同じルートだ。しかも一直線なので、乗り間違えることが少なく安心で、この路線を知っていれば台北市内の移動もかなり便利になる。市政府エリアや饒河街觀光夜市(ラオホージェグァングゥアン)がある松山駅周辺までは、車窓から地上を見ながら乗車できるので、台北市の雰囲気や土地カンをつかむのにピッタリのビギナー向け路線だ。途中下車ポイントも交えながらご紹介しよう。
台北駅からの起点は、MRT6番出口の近くにある臺北車站(忠孝)バス停だ。10分間隔(土・日は20分間隔)での運行なので、本数は多い。MRT善導寺站を過ぎると、左側に長い煙突のある建物がある広場が見える。ここが『華山園區(ホアシャンユェンジュー)』と呼ばれる、かつての清酒工場跡地。産業遺産として建物や倉庫を保存、イベント会場や店舗などに改造している。レストランなども多く、東側には『光華数位新天地(グアンホアシュウェイシンティエンディ)』など、台北きっての電脳市場があるので、途中下車におすすめのスポット。バス停は「忠孝國小」で下車すればいい。
MRT忠孝復興站から忠孝敦化站にかけては、SOGOデパートの1号館から3号館までが集中するショッピングエリアへ入っていく。裏路地にいたるまでレストランやブティックがびっしり並ぶ。
台湾で最もホットなスポットへ
その次に右手に現れるのが『國父紀念館(クオフウチーニエンクワン)』。ここでバスを降り(捷運國父紀念館站バス停)、市政府(シーゼンフ)まで歩いてみよう。まず、衛兵交代などがある國父紀念館を観光。次に忠孝東路四段をはさんで向かい側には、現在建設中の「台北ドーム(台北大巨蛋)」が。その北側には、元タバコ工場の広大な跡地を使った『松山文創園區(ソンシャンウェンツァンユェンチー)』が広がっていて、書店、映画館、雑貨店、カフェ、散歩コースなど、若者に人気のスポットが。
さらに東側の通り、基隆路を渡ると、MRT市政府站エリア。ここからMRT淡水信義線の台北101/世貿站まで巨大モールが広がっている。駅前の『統一時代百貨(前・阪急デパート)』から南側に歩き、『新光三越台北信義新天地』のA8、A9館を通過して、台北一の高層ビル『台北101』のモールに到着する。やはりこのビルの高さには圧倒されるものがある。展望台もあるので、せっかくだから、ここはまさに「御上りさん」になって大パノラマを楽しんでみよう。
忠孝東路に戻り、捷運市政府站バス停からバスに乗りさらに東へ。MRTの駅でいえば永春(ヨンチュン)、後山埤(ホウサンピー)の周辺が松山區(ソンシャンチー)なのだが、この周辺の徒歩圏内に、東京上野のアメ横風のアパレルマーケット『五分埔(ウーフェンプー)』がある。捷運後山埤站バス停で降りて、MRTの4番出口から永吉路を西側にまっすぐ歩くと、マーケットにぶつかる。服飾店が迷路のように続いていて、その活気を感じるだけでも楽しい。その迷路をウロウロしながら『五分埔』を突き抜けると、MRT松山站に出るので、駅の反対側に広がる饒河街觀光夜市をぶらついてみよう。帰りはバスでもいいが、夜市巡りの後なので、MRTで中心部まで戻る方法もある。